FC2 Blog Ranking 前川弁護士blog 2010年03月
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 前川 直輝

Author: 前川 直輝
最終学歴 京都大学法学部
司法修習 54期
カリフォルニア州弁護士
Maekawa国際法律事務所・代表弁護士
https://maelaw.jp/

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学歴と試験
最近、お客さんに、「先生は京大出ておられるから」と学歴に言及されることが何度かありました。
大事なことは、少なくとも弁護士について、学歴による優劣はないということです。
もちろん、母校をほめられて悪い気はしないのですが、いざ仕事となると意味はありません。
有名な国立大学を卒業している弁護士だけが優秀なわけではありません。
弁護士という仕事は、学校に合格できる試験勉強の能力だけで、測れるような業務ではありません。
私自身は、顧客の期待が過剰であった、などということにならないように、自分自身を高めていくだけだと思っています。

学歴に意味がないかというと、そういうことではないと思います。
一般論としては、狭き門を通るには相応の努力が必要であるし、要点をつかむ要領が必要ですから、それらの能力はその後維持されているとすれば評価されるべきだと思います。その意味で、一定の信頼性はあるのかもしれないと思います。
よく学歴偏重だ、という議論がおきますけれど、試験制度の弊害のことと、それに向けて集中し目的意識をもって努力する人の評価とは別のことだと思います。学歴だけを取り上げて評価するような、一面的な物の考え方や、自分自身の能力を離れたステータスとして変に自信過剰になることを戒めるべきでありますが、高校野球に邁進したり、サッカー大会で活躍することを夢見てがんばる人たちと、受験勉強に集中する人たちとは、価値の優劣はないと思います。

同じ事は、司法試験にもいえます。
合格率3%だとか言われて、私たちのときにも難しすぎるだの、試験勉強が得意な人が合格して、実務で使えないなどといった批判がされました。ただ、要領は試験だから必要だとしても、その試験で要求されている能力は、実務についてからも有用なものだと私は信じています。
むしろ、試験さえ合格すればよいという意味で、年齢や経歴、それこそ学歴にとらわれず、様々なバックグラウンドを有した人が参入するというのは、ものすごく意味があることだと思います。私も、年齢・経歴など実に様々な同期生がおり、それらの人たちから物心ともに助けてもらうことはたくさんあります。

現在、一部の枠を除き、大学を出て、法科大学院に2年ないし3年行き、さらに司法試験に合格して司法修習を1年終えてからでないと、法曹実務に出ることができません。
大学院の時代には、寸暇を惜しんで学習に専念しなければならないと聞きますし、司法修習のときには職務専念義務がありますので、仕事・副業をもつことは許されない状況です。それにも関わらず何百万円とかかる学費を負担するというのは、今まででは考えられない条件の劣化です。
また、司法修習生はこれまで給与を得て修習に専念できましたが、これからは貸与制になり返済が必要です。
多重債務などで活躍する人が多い弁護士業務に、多重債務者が入ってくるという、笑えない話もあります。
結果として裕福な家に生まれた人、お金に余裕がある人しか、参入できないという危険があります。

試験制度の是非は、大学だろうが、司法試験だろうが、それこそ小学校・中学校の試験でも言われます。
問題は試験問題の内容が、その後必要とされる能力を測るのに適したものであるということであって、一定期間それに集中して努力することが人生の無駄のように言われるのはおかしなことだと思います。まして、経済的な制限・制約を事実上課すような結果になることに、私は反対です。

もっとも気の毒なのは、試験制度の変更に振り回される人たちです。
彼らの努力が正しい方向に向かっているのだと信じてもらえるよう、制度が良い方向で修正されていくのを望みます。
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