FC2 Blog Ranking 前川弁護士blog 2015年03月
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 前川 直輝

Author: 前川 直輝
最終学歴 京都大学法学部
司法修習 54期
カリフォルニア州弁護士
Maekawa国際法律事務所・代表弁護士
https://maelaw.jp/

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小さな法律事務所の運営~自分という商品を磨くこと
先日、5年目弁護士の平均売上・所得について言及したので、久しぶりに自分の数字を見てみました。

5年目というのは自分が開業した年なのですが、数字を見てみると、これは今の環境では達成できていないだろうなと正直に思います。売上構成をみると、多数が個人依頼者からの売上なのですが、弁護士会や市役所の法律相談経由で相当数依頼を受けていましたし、小規模の破産管財事件が定期的に相当数ありました。最近は、大阪でも弁護士会での法律相談の割当てがとても少ないようですし、登録5年目では破産管財事件がなかなか回ってこないと聞きます。私は法律援助制度の委員会で審査を担当しているのですが、最近は登録3年目までの若手弁護士さんで、特定のお名前を多数目にしていて、この人は国選・法律援助の刑事事件をこれだけたくさん受任して大丈夫かなと心配になるほどです。また、当番弁護士や法律相談の割当日の都合が悪くなって交替をお願いすると、なんと数分で、引き受けてくれる人から連絡があります。それは私たち世代の感覚にはない現象で、それだけ仕事をもらうこと自体が切実な課題となっているのだと思います。

ただし、支出面でいえば、いろんなサービスや物のコストはとても下がっています。きれいな事務所を作るとか、職員を雇うといった、つまらない世間体など考えず、コストを堅実に管理すれば、まだなんとか食べていける感覚はあります。対外的にアピールをしようとすれば、インターネットでの露出を中心に、できることはそれなりにあるようにも思います。私たちが開業したころには普及していなかった手法があるということは、ポジティブにとらえるべきことでしょう。

自分の9年間の数字を並べると、収支構造はそれなりに変わってきましたが、おそらく自分自身の心身の充実が結果に影響しているということは間違いなさそうです。当事務所は、一貫して宣伝など対外的な露出に力を入れていないですし、分かりやすく実績をアピールすることもなく、それは経営上反省しなければならないかもしれませんが、それだけに、より自分の有様が収支に如実に表現されているように思います。過去9年間の財務諸表を眺めてみると、自分の体調や、仕事に対する気持ちが充実しているときは、特に深く考えなくても物事はうまく進んでいることが多いと思います。

例えば、開業した最初の月は、売上が数十万円でしたが、不思議とネガティブだった印象はなくて、1件ずつを大切にして只管事件処理に集中していたと思います。逆に、比較的初期のころに思いの外数字が上がっている時期もあるのですが、その理由をちゃんと分析して理解できていなかったからか、結果に比して自分の中に必ずしも充実感がなかったということが思い出されます。開業して数ヶ月でそれなりに食べていけるようになっていますが、それは経営の才覚があったということではないでしょう。当時の案件は、ずいぶん古いですし、その後お付き合いがない依頼者も少なくありませんが、未だに克明に依頼者のお顔や事案の内容を覚えています。おそらくそれは、人の縁というものを大切にするということだけは、心がけていられたからだと思います。

他人にアドバイスできるほど偉くはないですが、気になるのは、若い人たちがネガティブな言葉を口にしたり、書いたりしていることです。それだけは、やったらダメなことです。やせ我慢でも、ポジティブなことだけを表現するよう努めること。経済的に不安でも、そんな気持ちは顔に絶対出さず、笑みを絶やさず外に出ること。声をかけてくれる先輩、家族、友だち、裁判所・検察庁・弁護士会で遭遇するあらゆる人々、コンビニの店員や駅員さん、すべての人たちに感謝の気持ちを持って、できるだけ口にすること。何より、他人と自分を比べることをやめて、本当に何をしているときが楽しいのか、シンプルに考えてみることです。
法律事務所、弁護士というのも当然のことながらビジネスですから、収支の数字を自分できちんと管理して、他ならぬ自分自身の経営分析をするのは当たり前ですが、弁護士としての自分に仕事を頼んでもらえるようにするにはどうすれば良いかを真正面から考えることです。時代の流れや、自分の特性・能力を見極めることも大切なのですが、何より、個人にせよ法人にせよ、ネガティブな事態が弁護士に対するニーズのきっかけなのですから、相談し依頼する弁護士が明るく前向きで、元気にしてくれるような人間であることは、必須条件ではないでしょうか。

人生は、ちょっとした心がけで、まったく違う風景が見えてくると思います。私も自信があるわけでないですし、不安は尽きませんが、厳しいと言われる環境でも、一緒に頑張っていきましょう。
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