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 前川 直輝

Author: 前川 直輝
最終学歴 京都大学法学部
司法修習 54期
カリフォルニア州弁護士
Maekawa国際法律事務所・代表弁護士
https://maelaw.jp/

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人間関係の築き方について
当事務所も新人が入って来て、裁判所や弁護士会にもバッジをピカピカ光らせて、まだスーツも着慣れていない新人さんたちを多く目にするような季節となりました。自分も今月で独立してちょうど10年が経過し、弁護士登録して16年目を迎えます。業界内ではまだヒヨッコではありますが、その後の合格者急増を受けて、私より年期の若い人たちはかなり沢山います。

当然、仕事をしていて「後輩」と対峙することも増えましたが、この業界に入ってくる恵まれた環境にある人たちは、一様に頭が良いなと思います。本当に頭が良いから、決められたこと、指図されたことをこなすことはとても得意ですし、文章や話の内容を理解する力は高いでしょう。ただ、人間関係の構築は、とても下手なんだろうなと思います。そりゃそうです、ずっと同じようなバックグラウンドの人たちに囲まれていたら、違う環境の人たちと一から関係を築くために必要な作法など必要ないですものね。話をしていても相手が意味を分かってくれないとか、例えば心身に障がいをお持ちの方と接した経験がある人もさほどいないでしょうし、さらに言えば自分に敵対する人間が毎日あらわれるという生活はしてきていないわけです。

いざ自分の言っていることが否定されたり、相手が理解してくれないとなると、過度に苛ついたり、人によっては怒りを露わにしてくることすらあります。法廷や交渉の場でそんな態度をとられることは、残念ながら少なくないのです。さらに、資格のない一般の人に対しても、同じような態度が取られていると想像すると、少しゾッとします。このことは年齢や修習の期が必ずしも関係なくて、若いころの作法がそのままになっている人たちも相当数居るのだと思います。だから、何だか偉そうで、いつも話を聞いてくれないという苦情が弁護士会には多く寄せられ、敷居が高いと言われるのでしょう。反権力がこの職業の存在意義だというのに、弁護士であるというその一点だけで偉そうになれるその権威主義的姿勢は何なのでしょうか。

フェアでないと思うので告白すれば、かくいう自分も間違いなくそのような態度であったと自覚しています。今から振り返ると、電話で話しているときに事務所全体に聴こえるような声で怒鳴りあげてしまったりという失敗談は少なくありません。だから、今は、相手にそのような態度を取られたからといって、腹をたてることは決してありません。なぜ、そう変化できたか。結局それは、自分の中で根本的に意識を変えたからです。自分の周りで利害関係がある人たちで、その手のコントロールが難しい人には、ただひとつのことだけを繰り返し言うようにしています。

原因は、貴方にあると。

正しい正しくないではなく、相手を自分と同じ存在として尊重する姿勢があるかどうか。好ましい関係を構築できない原因を、自分以外の何かに求めてはいけないということ。苛立つ、腹が立つというのは、相手が自分の好むような態度を取ってくれないからです。どうして分かってくれないんだ、どうしてウンと言ってくれないんだと思うと、腹立たしいことでしょう。でも、それは相手のせいじゃないんです。自分の好むような態度を取らせられない自分の態度の問題があるのです。イラッとした瞬間、相手は自分と同じ人間から、ただの物になっているんです。それは親子でも、夫婦でも、友人でも、仕事上の関わりでも、同じことだと思うんですね。

今流行のアンガーコントロールにせよ、人間関係における一番シンプルで重要な作法は、他のせいにしないということだと思います。自分も、ここ数年でようやく理解しはじめてから、何となく肩の力が抜けて楽になりました。もちろん至らないところもあって、相手を不快にさせたり、こちらが苛立ってしまうこともありますが、そういう機会は随分と減ったように思います。

こういう考え方を体得することは、この仕事をしていると、存外に難しいです。先生だと言って、良くも悪くも下駄を履かされてしまいます。目の前の人が思うようにならないときに、相手の目線に立ち続け、ブレずにポジティブな態度を続けることは、相当の鍛錬が必要です。私は有り難いことに家族や仕事以外で関わる人たちがそれをあちらこちらで示唆し、教えてくださって今があると思います。特に弁護士なら、敵対されるのが前提ですから、自分をコントロールする技術は、実は法律の勉強にもまして大事だなと思います。それは単に感情面の曖昧な話ではなくて、結果として交渉や仕事の進捗を効率化する技術であり、時短を達成するのに欠かせない技術だと思います。

この1週間で、家族や職場の仲間、取引の相手に、苛立ったり、怒鳴ったりしたことはありませんか。そのとき、自分はどうして苛立ったり、怒鳴ったのでしょうか。次に苛立ち、怒りの感情を抱いた瞬間、そのことに思いを馳せるだけで、ほとんどの負の感情はなくなると思います。

最後に、私が自分で読んで、自分が変わるきっかけになった本をご紹介しておきます。以前にも紹介したことがありますが、「箱の本」は、私が抱えていたのと同じような困難に直面している人には、うってつけだと思います。あやしい宗教やその種の勧誘の類ではありませんから、ご安心を。うちの勤務弁護士にも勧めています。
自分の感情というもの、人間関係を少し俯瞰して眺めることができれば、もう怖いものがないように思いますね。

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